ミニベロまめちしき

タイヤバルブ は何式?ミニベロ選びの注目ポイント

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まだまだありますタイヤの規格!!

え〜自転車にはさまざまな規格が御座いましてぇ・・・と語りだしたら一席ではとても終わりそうもないくらい、とにかく多くの規格が存在します。

別記事ではミニベロ20インチタイヤのサイズ規格であるETRTOの406と451という規格について紹介しました。

20インチタイヤの406と451
406と451 はなにが違うのか? 先日妻の20インチミニベロを購入したとき、わたしの20インチミニベロとは何か違うことに気づきました。タイヤが太い...

本記事ではタイヤバルブ(正しくはタイヤの中にあるチューブのバルブ形式)の規格について紹介します。各バルブ形式に対応した空気入れ・ポンプでないと、空気が入らないのでわりと重要な話です。

タイヤバルブは大きくわけて3種類

タイヤバルブの形式には主に英式・仏式・米式の3種類が存在します。

タイヤバルブ参照図:3種類のバルブ形式(ワールドサイクル楽天市場店より引用)

英式バルブはいわゆるママチャリに使われる日本では一般的なバルブで、仏式・米式はスポーツバイク・レースバイクにも使われる高性能なバルブです。

それぞれバルブ形状が違うため、空気入れもそれぞれに対応したものが必要になるため注意が必要です。「自転車の空気入れあります」と書いてある施設でも、仏式・米式バルブに対応していない場合もあるので要確認ですね。

ただ最近はスポーツバイクによるサイクリングで観光PRしている施設や自治体も多いので、仏式・米式バルブに対応した空気入れを用意しているところも多くなりました。

ありがたやありがたや♪

地元旭川空港のサイクルステーションでも空気入れの貸し出しをしていますが、写真を見る限り仏式・米式も対応してるヤツっぽいですね。足元の形状だとサーファス製でしょうか?

タイヤバルブ旭川空港ターミナルHPより引用

タイヤバルブのそれぞれの特徴

それでは各バルブ形式のメリット・デメリットを挙げていきましょう。

英式バルブ(ダンロップバルブ・EV)

他形式より安価で多く普及しており、空気入れを探すことも難しくない一般的なバルブです。定期的にバルブ内部の虫ゴム(バルブコア)という部品を交換する必要がありますが、安価ですし交換はとても簡単です。

デメリットは高圧での使用に向かないこと、空気圧の微調整ができないこと、エアが漏れやすいことなどです。

どこにでもいるフツーのスペック高くないヤツです(笑)。

仏式バルブ(フレンチバルブ・プレスタバルブ・FV)

軽量で高圧にも対応した競技用自転車に適している高性能バルブです。また空気漏れが少なく空気圧調整もしやすいため、乗る人やシチュエーションによるを調節したい場合に適しています。

デメリットは上記参照図にあるバルブコア軸が細いため曲がって壊れやすいです。特にハンディポンプ(中でもポンプ本体に直接口金が付いたようなもの)では、ポンピングの際にポンプ口金とバルブの間にムリな力が掛かりやすいため注意が必要です。

また一般的な空気入れは英式バルブ用なので口金が合わず空気が入れられません。なので仏式に対応した空気入れを別途用意する必要があります。口金の変換アダプターというものあるにはありますが、一般的な空気入れで高圧にするにはとても大変なので、やはり対応空気入れを選んだほうが良いと思います。

高性能だけどちょっと繊細なヤツですね(笑)。

米式バルブ(シュレーダーバルブ・AV)

自動車やオートバイにも使われている丈夫で空気漏れも少ない高性能バルブです。仏式と同様に米式に対応した空気入れが必要になりますが、イザというときにはガソリンスタンドで自動車・バイク用空気入れが使えます(仏式→米式変換バルブを使えば仏式でも可能)。

デメリットは丈夫であるがゆえに重量が重くなってしまうことです。

ガッチリとした頼りがいのあるヤツですね。

スポーツバイクとバルブ形式

ロードバイクやクロスバイクには高い空気圧に対応できる仏式バルブが使われており、細くて高圧なカチカチのタイヤで速く爽快に走ることができます。

マウンテンバイクではそこまでは高圧にはしないでしょうが、空気圧を高めから低めまで調整できる米式バルブにより、路面状況や自分好みに合わせて走りを変化させることができます。

タイヤサイドにはそのタイヤの指定空気圧範囲が記載されているので、その範囲内でいろいろ試してみるとスポーツバイクとしての楽しみが更に広がりますね。もちろん空気圧のチェックは安全にも繋がりますし、パンク対策にもなります♪

わたしはスポーツバイクとして楽しむなら、最初から(購入段階で)仏式や米式のバルブが使われているミニベロを選ぶことがベストだと思います。

バルブ形式は変えることができる!?

これまで述べてきたバルブ形式ですが、実は変更することも可能なんです。

バルブはタイヤチューブに付属するものですから、タイヤ本体を変えなくてもチューブのみの交換でバルブ形式が変えられます。

英式→米式はバルブ本体の径が一緒のため、そのままスイッチすることができます(なので逆にすることも可能)。一方で英式・米式→仏式は、仏式のバルブ本体の径が小ささから専用アダプタ(バルブ穴スペーサー)が必要になりますが、スイッチすることは可能です(なので逆は不可能)。

ホームセンターで売ってるような安いミニベロだと、コスト最優先で英式が用いられているかもしれません。仏式・米式のバルブが使われている自転車を選ぶのがベストではあるのですが、そのような自転車は高価になる傾向があります。

英式バルブの自転車でもバルブ(チューブ)を交換すればタイヤ管理もしやすくなって安全ですし、更にタイヤもスポーティなものに変えればスポーツバイクのように気持ちよく走れるかもしれません。